IT業界では、長時間の残業がつきものだというイメージがあるようだ。しかし、深夜までの残業が連日行われているような企業はだいぶ減ってきた。この業界には多数の企業が存在しているので一概にはいえないが、労働環境を改善する動きが促進されており、長時間残業が当たり前という時代は過去のものになりつつある。
とはいえ、残業がごく短時間であったり、ゼロである企業は多くはない。
プロジェクトのスケジュールに遅れが発生していたり、プロジェクト終盤のテストで思わぬ不具合が確認されたときは、長めの残業が発生することもある。IT業界にはたくさんの職種があるが、どの職種であれ、不意のトラブルが発生したときは残業が避けられそうにない。
残業はできるだけ少ない状態が好ましい労働環境であるはずだが、残業が発生しがちな現場を改善するのはなかなか難しい。経営幹部でない限り、業務の進めかたに影響を及ぼすのは現実的ではないからだ。

現状に満足できないのであれば、よりよい環境を求めて転職するチャンスを捉えるとよい。
企業によっては、過度の残業をしないように従業員に通達を出している例もある。
しかし、求人情報からは残業の状況を読み取りにくいことが多いので、面接で確認するか口コミで情報を得るしかない。業界内で横のつながりを作って、他社の情報を積極的に集めるとよいだろう。

よりよい労働環境を得るためには、情報収集とスキルアップが欠かせない。どちらも短期間では達成しにくいため、中長期的な計画が求められる。
なお、ITエンジニアの残業を考えるというサイトが情報収集を行う際に役立ちそうなので、よりよい環境を求めているのなら、こちらにも目を通しておくとよい。